一緒に風を待ちたい

玄関先に飾ってあった桜の蕾が落下していた。絵に描こうとアトリエに置いていると、何千キロ旅して我が家にやって来た彼と話をしていた。「なぜ地上に舞い降りたの?」「僕は天空に舞い上がるつもりでいたんだけど」「そーか。今度風が吹いた時一緒空飛ぼうね」「うん」 その会話は聞いていた。僕も一緒に風を待ちたい