古池や蛙飛び込む水の音

古い本が出てきた。出版社からカエルを描いてくれと依頼され描いたものだ。「古池や蛙飛び込む水の音」の特集との事。こんな形ではと素描を郵送した。それから返事がない。だいぶん経って出来上がった本と作品代が郵送されてきた。あっけにとられた思いだった。その数年前上野の精養軒で俳人金子兜太先生の講演を聞いていた。カエルは目の前の古池に飛び込んだのではなく、遠くで飛び込む音が聞こえたのだ。そんなものなのか至極納得した覚えがある。